Tokyo CT Technology Seminar

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[TCTT主催講義] 診断法の有用性評価のための統計解析

慶應義塾大学病院 南島一也

 2017年8月23日(水)に、第88回TCTT主催講義「診断法の有用性評価の為の統計解析」が、慶應義塾大学病院にて開催されました。今回は、富士フイルムRIファーマ株式会社の高徳桂三先生を講師にお迎えして、統計解析の基本的事項と視覚的評価の統計的解析方法に関する講義をしていただきました。

 逐次近似応用再構成法や逐次近似再構成法がCT分野に登場して以降、従来使用されてきた物理的評価法(standard deviation: SDやcontrast to noise ratio: CNR)では視覚的評価と一致しないという問題が発生し、改めて視覚的評価の重要性が高まってきました。最近では、逐次近似に対応した新しい物理的評価法が考案され、論文等でも報告されていますが、未だ視覚的評価がゴールデンスタンダードとなっている状況です。

 今回は、視覚的評価法の中でも、信号の検出能評価である「receiver operating characteristic analysis: ROC解析」、と画質良し悪しの比較を統計的に解析できる「一対比較法」を中心に講義していただきました。ROC解析は日本放射線技術学会画像分科会でも専用ソフトによるセミナーが行われていますが、一対比較法は多くの論文で採用されている評価法であるにも関わらず、講習会等が行われていません。

 また、両者とも統計ソフトによる解析が必要となり、プログラミング能力が必須となりますが、今回は、高徳先生が作成された、ROC解析と一対比較法を簡単に解析できるエクセルファイルを用いた講義をしていただきました。

 具体的な講義内容は、「よくある統計解析の間違い」として多重比較の際のP値の設定方法、「統計解析の基礎、及び診断法評価のための指標の定義」として、感度、特異度、ROC曲線、area under the curve: AUC、閾値、「一対比較法」では「中屋の変法」を中心に、概要、実験計画の立て方から実際の解析方法まで丁寧に教えていただき、非常に有意義な会となりました。

 また、今回は高徳先生のご厚意により、参加者には解析用エクセルファイルが配布されました。参加者の皆様の今後の研究に非常に役立てていただけるものだと思います。

 最後に、ご多忙の中、講師をしていただき、また貴重な解析ファイルを提供して下さいました、富士フイルムRIファーマ株式会社の高徳桂三先生に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。


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